ところで皆さんは鈴木エイトの本を読んだことがあるのだろうか。特に元オウマーや現役オウマーは読んでいるのか。私は全く読んでないし、おそらく皆さんもそうではないだろうか。
何故オウマーは統一教会ネタを避けるのか

しかし家庭連合はオウム真理教以前から存在する古巣であり、オウム真理教との近隣領域でもある。また、マスコミの集中報道の異常さも、集中報道でカルトを叩いてるメンバーもそっくりである。
しかし、オウマーはいても食口マニアもカーパーもいない。やっぱり、オウムみたいにド派手に人を殺さない上に、反共勝共を看板にし右派色を鮮明に打ち出し、自民党との連携関係を全面に推し出すカルト宗教は、殺人マニアにとって魅力に欠けるということか。オウムファンの大半は左翼なので、大量虐殺魔のオウムには人権はあっても反共保守の原理研には人権がないのだろう。
かくいう私も、一冊も読んでなかった。割と最初の頃、ネットで藤倉善郎と罵り合いをしたこともあり、この人も「お仲間」の印象があったかもしれない。
ただ、やっぱり「決定的」だったのは、この人のブレイクが安倍晋三さん射殺事件によるものであり、必然的に安倍さん殺しの加害者を擁護する論調に偏っていくことだ。宗教2世だって本来は大事な問題だけど、「あの男」の同情論に結びつけんとするベクトルが働く。家庭連合と自民党との連携関係は、反カルトにとっても切り離せない「魅力」なのだ。
不動産収入を支えに「カルト冬の時代」「オワコン統一教会」を追う

私が読んだのはKINDLE版である。引用・ページ数などは面倒くさいので省略。
彼が統一教会に関わったのは2002年。「聖地」渋谷での偽装勧誘がきっかけだった。以下、さまざまな偽装加入現場を追っているが、私はまだオウムバリバリの頃だろうか。
鈴木エイトは不動産賃貸収入があるので生活は困窮しなかったようだ。ロックバンドもやってたらしく、親が金持ちなのだろうか(若くして不動産賃貸するほどの資産を作るほど器用な人には見えない)。
食口にサーティーワンを食わせた辺りは、そういえばドンブリ飯食ってたサマナがいたっけと思い出してしまった。ただ、文章の様子がどこか自慢げで、自画自賛っぽく感じたのは私だけだろうか。
とはいえ、2002年あたりから「アイドル冬の時代」ならぬ「カルト冬の時代」に入る。一方、ソ連崩壊以降「勝共」してしまった統一教会は衰退し、まさにオワコンと思われていたのは事実である。熱心にオワコン集団を追っかけたのには素直に敬服する。

個人的には「新世事件」が気になる。逮捕が2009年6月、2009年春に行われたということになっているコンプライアンス宣言の後である。しかも、存在しないはずのれっきとした刑事事件。他にも刑事事件あるんじゃないの、と思ってしまう。また、事件そのものは2007年であるけれど、直近で印鑑売りまくってて「今は何もしてない」って本当かな、と。
江川紹子からアドバイス
以下、ブログ開設にややカルト新聞参加や脱カルト協会トの交流、そしてお約束の「政治家との関係」など、どこか自慢話っぽい話が続く。コラムを挟んで、「あの事件」が起きて一気にスターに。もちろん「スター」鈴木エイトの発言は全く賛成できない。これは散々ここに書いた通り。
ただ、それ以外は案外と面白かった。売れっ子の最中に、江川紹子から連絡があって、「睡眠時間を確保するように」「仕事の優先順位をつけろ」など、さまざまのアドバイスを受けたそうだ。また、フリーで取材を続けるためには収入を確保する必要があり、不動産収入以外に週の半分を働きに出ており、「社会の底辺」の扱いを体感したそうだ。若い人に対しても、自分はたまたま売れたけど、そうなるとは限らないと冷静に語っている。
ではまた。
コメント
鈴木エイトの本自体未読なのですが、民主党政権で有田ヨシフもいたのに統一教会対策がなされなかった理由については書いてあったのでしょうか?
有田芳生に関するコメントはなかったと思います。何だかんだ言って、あの当時統一教会は「オワコン」扱いだったのではないでしょうか。ソ連が崩壊し、民主党政権化では日本共産党も出る幕がなく、あの頃も支持率1%切りを記録しました。