「中国は一つ」は憲法9条と同じ

政治・選挙
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この共産党ネタのニュース、けっこう気になった。
そして、皆さんにとっても考えておくべき話だと思うので、取り上げてみます。
以下、「こんなの常識じゃん」とお思いの方がいらっしゃるかもしれません。その際にはお許し下さい。

「台湾侵攻は目をつぶるべき」とは言ってないが「中国は一つ」と言っている

共産党の衆院議員「悪質デマ」に法的措置示唆 ネットで「台湾侵攻は目をつぶるべき」と拡散 (Yahoo!日刊スポーツ)https://news.yahoo.co.jp/articles/34e342b93caa3c16e281a70411ef612afcb3775f

 確かに日本共産党の堀川あきこ衆議院議員は「台湾侵攻には目をつぶるべき」とは発言していない。
 しかし、である。実際の発言を読んでみよう。
共産議員「日本は武力で台湾を奪い、中国大陸を侵略した歴史がある」「日本は植民地支配と侵略戦争の加害国」 高市総理に『存立危機事態』発言の撤回求める 総理の回答は (Yahoo!ABEMA)
https://news.yahoo.co.jp/articles/6aecada7c6b1c61da7a080e5be1835c3c7d000db
 堀川あきこは『台湾が中国の領土の不可分の一部』と言ってるのである。もう共産中国が台湾を乗っ取っちゃってるのだ。

共産党堀川あきこ「中国は1つ(台湾は中国領)」は間違ってない?

 しかも困ったことに、これはアメリカも日本も、いや、国連が1971年にそう決めちゃったのだ。
 さよう、1971年に世界レベルで「中国(大陸+台湾)を代表する政府は中華人民共和国」と決定しちゃったのだ。世界レベルで民主主義国の台湾を見捨てて、オエッとゲロ吐く共産国家を「中国を代表する唯一の合法政府」にしてしまった。
 だから、日本共産党の堀川あきこの言う「台湾は中国領」は、恐ろしいことに、あながち間違いではないのだ。

「中国は1つ」と「憲法9条」は全く同じ

 しかし、そこそこ自由で民主主義な国の国民で、いや、あんまり自由で民主主義でない国の国民でも、「中国は1つ」なんて思ってる人は、共産党員以外に一人もおるまい。世界の大半の人間は、中華人民共和国と台湾の二つの独立国があると思っている。だって、台湾が独立国だからこそ、「共産中国が台湾を侵略したら」と想定してるのだ。

 国際社会における台湾の存在は、日本人にとっての自衛隊の存在と同じである。自衛隊は軍隊に決まってるので、憲法9条違反に決まってる。しかし日本の大政党も小政党も、自衛隊は合憲だと言っている。
 同じことなのだ。誰がどこからどう見ても、自由で民主的な台湾と共産主義国家の中国の2つが存在している。しかし、1971年以降、時と場合によって中国が唯一の正当政府のように振る舞う。
 国際法の「国家の三要件(領域・国民・政府)」を台湾は満たしており、中国は台湾を支配したことがない。台湾は国家に決まってる。だけど、日本の自衛隊のような扱いになっており、自民党政府もある時は1つある時は2つと使い分けている。
 ちなみにチャッピーに言わせれば『(1972 日中共同声明)で、日本は 「中国政府の立場を十分理解し、尊重する」とは言ってても、「承認する」「正しいと認める」とは言っていません』とのこと。

そもそもは台湾が合法的政府

 そもそも、かつては共産中国ではなく、中華民国(台湾)が国連上で正当政府だった。
 戦前は1つの国家しかし内戦状態。戦後、戦勝国として中華民国(台湾)が国連常任理事国として加盟した。その後、共産国家の中華人民共和国が爆誕。それでも、オエッとゲロ吐く共産主義国家ではなく、自由で民主主義国家の台湾が国連を代表した。いずれにせよ、この時点で2つあるのに1つかのように振る舞う「自衛隊状態」だった。

 しかし1971年にニクソン訪中、歴史が大きく動きます。
 中国の国際社会復帰とか、中国の方が強大とかいろいろ言いますが、要するに「ソ連が怖い」。ソ連の脅威に対抗するために、中国をこっち側に引き入れようとしたのです。当然日本もそうなります。今話題のパンダをもらったのも、その時です。
 しかも、この時点では中ソ対立が激化している。そうなれば「いやー、中国さん。ソ連、怖いですねー」って握手しやすくなる。

世界が同時に嘘をつく

 で、その20年後の1991年のXマス、ソ連が崩壊。これで世界も平和になると思いきや、ライバルが消え去った中国が台頭し、民主化したはずのロシアも凶暴化して現在に至ります。
 以上、ジジババは「全部知ってるぞ」かもしれません。しかし、日本共産党みたいな知識人や文化人は、未だに日本にはびこってます。
 先日、紀藤正樹と江川紹子が「昔の韓国は軍事独裁国」って言ってるのでびっくりしました。これ、左が嫌韓右が親韓国の1970年~80年の遺物だと思ってたのですが、まだ残存してたのですね。
 この当時の「教養」って、まだまだ「中華人民共和国や朝鮮民主主義人民共和国が正当な国家で、韓国や台湾は内乱で敗れた連中が逃げ出して作ったアメリカ帝国主義の傀儡・国家モドキ」…けっこう生き残ってました。(右写真:日本共産党が発行した「勝共連合ーその反国民性と低俗世」はモロそれで笑えました)。

9条論法

 日本共産党は、未だに「民主主義と共産主義が対立してるのではなく、資本主義と社会主義とが対立している」なんて力みかえってるところを見ると、まだまだ「蒋介石が大陸から逃亡して傀儡国家を作った」の残滓を引きずっているのかもしれません。
 いや、日本共産党も、あの時は一つでこの時は二つの「9条論法」であーだこーだ言ってるのが現状ではないでしょうか。

 最後になりますが、日本共産党は中国共産党と一貫して戦ってきたというのはもちろん嘘。まさに捏造です。今回は説明するのが面倒くさいので、ブログに貼った写真や切り抜きをご覧いただければ分かるようにしました。
 ただ、裏金をもらっているのかは、共産中国が崩壊しないことには分かりません。ただ、しんぶん赤旗の赤字補てん10億も集まらないようでは、大した支援はもらってないと思います。ではまた。
 

コメント

  1. 古本大好き人間 より:

    この問題なかなか面白いですね。

    国連決議で自分の国とは何なんだ、と決められて、それで自国の今後の行方が決められるとは、これはおかしい、と普通は思いますよね。

    中国共産党の工作によって、1971年の国連決議になったわけですが、こんな工作で自国の運命が決定されたらたまらない。

    私は、この李登輝総統の考え方に賛同します。

    <中国という国家は、中華人民共和国が自らの存在を宣言した1949年に分裂している。

    つまり、すでに中国という国家は分裂しているのだから、台湾の動きが国の分裂を引き起こすことはあり得ず、台湾が独立宣言をすることに中国側が警告を発する必要もない。

    中華民国は1912年の建国以来、主権を持つ独立国家だからだ。効果的な法的統治という点でわれわれよりも日が浅く、中国という国家のまったく違く地域(大陸中国)を治めている中華人民共和国からの独立宣言など行う必要はない。

    台湾を「反抗的な一省」と見なすと主張することで、中国側は架空の議論をつくりあげている。>
    フォーリンアフェアーズの論文、「Understanding Taiwan: Bridging the Perception GapーNovember/December 1999」より

    この長谷川幸洋さんの動画もなかなか参考になりました。
    【中国の台湾返還論は崩壊寸前!?】『習近平の誤算・高市×トランプ、さらなる結束へ』
    https://www.youtube.com/watch?v=-4pYgMogdGI&t=1s

    • sinzinrui より:

      李承晩初代大統領の言ってることが正しいと私も思います。
      結局、あの当時、ソ連の脅威が深刻だったのと、中国の国際社秋復帰みたいな考えがあったようです。
      誰がどう考えても、台湾と中国2つあります。独立国だからこそ、かつ自由で民主的な国家だからこそ、中国もおいそれと侵略できない。
      大人の国際事情?でヘンテコな状況になっています。

  2. カイヨー研究開発機構 より:

    中華人民共和国の立場では「一つの中国」とは、
    1. 「中国」を代表する国家は中華人民共和国ただひとつであること
    2. 台湾は「中国」の不可分の一部であること
    の2点を指しますが、日中共同声明における日本国政府の立場は明確にこのふたつに異なる立場を示しています。1. については日本国政府も「承認」ですが、2. については、中華人民共和国の立場を「十分理解し、尊重」するに留めています。

    わざわざ表記を分けている以上、この2点に対して日本は異なる立場を取るということを宣言しているわけです。すなわち、台湾が中国の不可分の一部であることに関して、日本は明らかに一歩後ろに引いた立場を取っているわけです。

    また、台湾の法的地位については「ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」とのことですが、ポツダム宣言第八項ではカイロ宣言の条項が履行されるべきことが書かれており、カイロ宣言では台湾は「中華民国」に変換すべきことが書かれています。現に、台湾を実行統治する政府は「中華民国政府」を名乗っており、これは当時の(そして現在の)実態にも整合しているわけです。

    中華人民共和国政府の面目をギリギリ保ちつつ、台湾の実質的な政治的自立状態を国際法的にも整合させる、巧妙な文面だと思います。

    • sinzinrui より:

      詳細なご説明をありがとうございます。

      >>1. については日本国政府も「承認」ですが、
      >>2. については、中華人民共和国の立場を「十分理解し、尊重」するに留めています。
      なるほど、1は認めているわけですか。これも「代表しているだけ」みたいな意味合いにしたいということでしょうか。
      なんか、やっぱり「自衛隊は合憲」みたいな印象です。

  3. カイヨー研究開発機構 より:

    中華民国政府は、冷戦中の中国国民党一党独裁時代は

    1. 「中国」を代表する国家は中華人民共和国ただひとつであること

    こちらについて中華人民共和国政府と争っていたわけですが、大陸反攻政策を放棄して総統直接選挙を実施し、中華民国総統の立場が「台湾住民の代表」となってからは、主に

    2. 台湾は「中国」の不可分の一部であること

    こちらについて争うような形になっているわけですね。一応、公式には中華民国政府は自身を中国を代表する唯一の合法政府と位置付けていますが、実質的には「台湾を代表する政府」になっていますし、いわゆる「台湾の本土化」の施策によって主体的にそのような国家統治機構の改編も行ってきました(台湾省政府の廃止など)。

    ただし、公式に「中国を代表する唯一の合法政府」との立場を捨てることはしない。それはただちに中華人民共和国による軍事併合の危機を招くからです。

    中華人民共和国にとっては公式には1.も2.も譲れないラインなのですが、1.について争っているときは、実態として中国大陸を支配しているのは中華人民共和国なので、まだ余裕がありました。2.について否定されるとなると、実態はまさにその通り、台湾は別個の国家になっているので中華人民共和国にとって全く余裕がなくなるわけです。

    台湾海峡の平和は皆が本心とは異なる嘘をつくことでかろうじて保たれてきましたが、若い世代になるほど台湾住民の間で「中国人」としてのアイデンティティがなくなるにつれて、今まで通り「憲法9条」的な曖昧な嘘で平和が保てるかは怪しくなってきました。

    • sinzinrui より:

      >> 台湾海峡の平和は皆が本心とは異なる嘘をつくことでかろうじて保たれてきました

      台湾も「大人の対応」をしてくれたので、無事に済んでいるのでしょう。
      しかし、大人の理屈は一般社会でもずる賢い事が多いです。
      とはいえ、台湾が共産化するのは絶対に困ります。

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